ローマFL上映会「日本の映画史 明治時代の文化」 / 2023年5月4日~23日 editore.miyata 30 May 2023

ローマFL上映会「日本の映画史 明治時代の文化」 / 2023年5月4日~23日

当館フィルム・ライブラリーより明治・大正時代を舞台にした6作品を当館講堂にて上映します。
当館講堂にて毎週火・木曜日に上映。全作品ともに視聴無料、日本語音声・イタリア語字幕付きです。

期間: 2023年5月4日(木)~23日(火)  火曜日及び木曜日17:30より上映開始
 ※プログラム予定は変更になる可能性があります。最新日程はウェブサイトをご確認ください。
会場: 当館講堂
入場無料、マスクの着用推奨


上映作品

5月4日(木) 17:30~
福沢諭吉
澤井 信一郎 監督
1991 / 123min

キュレーターのジュリアーノ・ターニ氏による上映前トークを予定

天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず。このあまりにも有名な言葉で知られる、福沢諭吉が、いかに大衆の共感を得て愛された魅力的な人物であったのか…。物語は、『門閥制度は親の敵』とまで言わしめた故郷・中津での屈辱的な少年時代にはじまり、明治元年慶応義塾の誕生に至るまで、波乱に満ちた若き日の諭吉が甦るとともに、彼の貧しい中にもカラリとして闊達、旺盛な好奇心と行動力、その反面、小心で臆病、酒好きで無鉄砲といった魅力溢れる人物像が浮き彫りにされていく。「野菊の墓」「Wの悲劇」等の澤井信一郎監督が、持ち前の人物描写に冴えを魅せて活写。キャストは、主人公・若き福沢諭吉に柴田恭兵、その妻・お錦に若村麻由美、中津藩江戸家老で諭吉のライバル・奥平外記に榎木孝明、塾生・篠原小十郎に仲村トオル、その恋人に南野陽子が扮するほか、火野正平、哀川翔といった多彩な演技陣らが競演。


5月9日(火) 17:30~
にごりえ
今井 正 監督
1953 / 130min

〔第一話 十三夜〕
何もわからぬまま高級官吏のもとに嫁いだおせきは中秋の名月の晩、実家に帰ってくる。夫の冷たさを涙ながらに語る娘に母は同情するが、父はなだめて帰らせる。帰りに乗った人力車の車夫はせきの幼馴染だった。彼も失意の底にあった。住む世界が違ってしまった二人の心は―――。 

〔第二話 大つごもり〕
資産家に奉公しているみねは、大みそかの晩貧しい育ての親からお金を工面される。やっとの思いで、女主人に借金を願ったのに、断れれてしまう。
みねはおなかをすかせた子供を思い、ひそかに引き出しから2円を盗んでしまうが―――。

〔第三話 にごりえ〕
本郷小料理屋の酌婦お力は、金ばなれのよい客を相手にして、苦界から逃れようとしている。客相手に貧しかった幼いころの切ない思い出を語ったりもする。
元布団屋の源七は、今は仕事もないのに、妻子をほったらかして、有り金はたいてお力にいれあげている。嫉妬する妻を離縁した源七は、お力を待ち伏せするが―――。


5月11日(木) 17:30~
序の舞
中島 貞夫 監督
1984 / 136min
※性的描写等が含まれる成人向け作品

男はんには わからしまへん女として画家として、愛の奔流に生きる。

明治から昭和初期にかけて、美人画で一世を風靡し、女性で初の文化勲章を受章した画家・上村松園の波乱に満ちた生涯を描いた傑作長編「序の舞」。女流作家・宮尾登美子の第17回吉川英治文学賞受賞作を、ベテラン・中島貞夫監督が完全映画化した文芸超大作。明治の世に、しかも古い慣習を尊ぶ古都・京都を舞台に、未婚の母として、女流画家として強く生き抜いた島村松翠(津也)を主人公に、その母・勢以との愛憎、そして師匠・恩師・画塾生の三人の男と関わりながら、日本画家として大成していく松翠の生き様を、激しく、美しく描いていく。ヒロイン松翠(津也)には、本作で初の主演を果たした名取裕子。女手一つで娘を育て上げた誇り高き母・勢以に岡田茉莉子が扮する他、松翠と関係を持つ三人の男たちに風間杜夫、佐藤慶、三田村邦彦。さらに高峰三枝子、三田佳子ら豪華キャストが華麗に競演している。


5月16日(火) 17:30~
それから
森田 芳光 監督
1985 / 130min

日本文学最高峰の『古典』と『感性』の究極の融合。森田芳光監督、松田優作主演、衝撃的文芸大作と絶賛された漱石ロマンの最高傑作。 友情のためにあきらめた秘めやかな恋との再会―燃え上がる愛と葛藤

その愛は、この世で最も甘美な破局を予感させた。日本の近代文学を代表する文豪・夏目漱石の愛の最高傑作「それから」を完全映像化。愛の古典を現代の感性で甦らせた、華麗にして衝撃的な文芸大作。高等遊民を自認する主人公・代助は、あえて定職も持たず妻帯もせず、ひたすら友人・平岡の妻・三千代を密かに想い続けていた。その平岡夫妻との三年ぶりの再会。互いの愛を断ち切ることのできないものと知った代助と三千代は、やがて覚悟して道ならぬ恋へ…。愛の「古典」と現代の「感性」との融合、恋愛映画の白眉といわれた名編。


5月18日(木) 17:30~
わが愛の譜 滝廉太郎物語
澤井 信一郎 監督
1993 / 125min

中野ユキが滝廉太郎に出会ったのは、明治28年の夏。彼が最年少で東京音楽学校へ入学した年だった。廉太郎は、先輩・鈴木との友情を深めながらピアニストを目指し、尋常ならない情熱をピアノに傾けていた。しかし、生来の身体の弱さに無理がたたり、実家である大分県竹田で療養生活をおくることになった。脚光を浴びるユキとは対照的な自分に廉太郎は焦りを感じていた。
やがて復学した廉太郎は、「花」から始まる組歌「四季」を作曲。その才能を前に自らの限界を感じた鈴木は、静岡の父が倒れたこともあり帰郷しなければいけなかった。ユキも廉太郎の才能に自分が及ばないことを思い知り、その反動で一層彼に惹かれていった。そんな時、国費留学生としてユキがドイツに旅立つことに。
ユキがドイツへ発った後、自身の生き方に疑問を感じた廉太郎は静岡の鈴木を訪ね、その旅で持病に苦しみながらも名曲「荒城の月」を作り上げた。その後、廉太郎もドイツへの留学を命じられ、ライプチヒ音楽院へ入学、本場ドイツの教育水準の高さに自分の力を思い知らされる。同じ頃、ベルリンでユキも自分の才能に行き詰っていた。そして、ドイツという異郷で二人は再会。ユキは、長年抱き続けてきた廉太郎への想いを告白するのだが…。


5月23日(火) 17:30~
陽炎座
鈴木 清順 監督
1981 / 139min
※性的描写等が含まれる成人向け作品

大正末年の1926年。新派の劇作家・松崎春孤(松田優作)は落とした付け文が縁で品子(大楠道代)という美しい女に会う。その後も偶然というには出来すぎたかたちで三度会う不思議を、パトロンの玉脇(中村嘉葎雄)に話す。しかし、品子と三度目に会い一夜をともにした部屋が、玉脇の邸宅の一室とそっくり同じであることを発見してしまう。そんなとき、松崎の前にもう一人の美女イネ(楠田枝里子)が現れ「玉脇の妻です」と名乗るが、イネは重い病気で松崎が出会う直前に病院で息を引き取っていた。
「金沢、夕月楼にてお待ち申し候」という品子からの手紙に誘い出された松崎だが、汽車には玉脇も乗っており、亭主持ちの女と若い愛人の心中を見に行くという。金沢でめぐり会えた品子は、松崎に手紙を出した憶えはないという。「あれは夢の中で書いたもので、おイネさんが手紙にしたのです」
品子との心中をそそのかす玉脇を逃れた松崎は、アナーキストの和田(原田芳雄)と知りあい、老人形師(大友柳太朗)のもとで博多人形裏返しの世界を覗く。松崎は死後の世界を目撃して衝撃を受け、迷宮をさ迷い、夢うつつのなかでイネと会う。そして、幻聴のような祭り囃子に導かれて奇妙な芝居小屋・陽炎座へ。
そこは、子供たちの不思議な芝居と、品子、イネ、玉脇の妖しい人間関係が絡みあうあやかしの世界であった。

 

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